新しい生活への期待に胸を膨らませて行う部屋探し。間取りや日当たり、駅からの距離といった条件に目が行きがちですが、快適な暮らしを左右する重要なチェックポイントを見落としてはいませんか。その一つが、「洗濯機置き場の排水口」です。内見の際にここをしっかりと確認しておくかどうかで、入居後の生活の快適さが大きく変わってくる可能性があります。特に注意して見るべきなのは、「排水トラップ」がきちんと設置されているかという点です。内見の際、洗濯機置き場に行ったら、少し屈んで排水口を覗き込んでみてください。多くの場合、塩化ビニル製のカバーが付いていますが、その中にL字型のパイプ(エルボ)が見えたり、内部に水が溜まっているのが確認できたりすれば、排水トラップは正常に設置されています。逆に、カバーを開けてみると、ただ床に穴が空いているだけで、奥まで管がまっすぐ続いているように見える場合は要注意です。これは排水トラップがない可能性が高く、入居後に下水の悪臭や害虫の侵入に悩まされるリスクを抱えている物件ということになります。古い建物では、このような構造になっていることが稀にあります。また、排水トラップと合わせて確認したいのが「防水パン(洗濯パン)」の有無です。防水パンは、万が一、洗濯機から水が漏れた際に、床が水浸しになるのを防いでくれる受け皿の役割を果たします。これがないと、水漏れが起きた場合に階下への漏水事故など、より大きなトラブルに発展する危険性が高まります。もし、気に入った物件の排水口にトラップがない、あるいは防水パンが設置されていない場合は、その場で不動産会社の担当者に質問してみましょう。「入居までに排水トラップを設置してもらうことは可能ですか?」と確認するのです。契約前の交渉であれば、大家さん側の負担で対応してくれるケースも少なくありません。この一手間を惜しんだがために、せっかくの新生活が悪臭や害虫との戦いで幕を開けることになっては元も子もありません。洗濯機置き場の排水口は、快適な生活を支える縁の下の力持ち。内見時の数分間のチェックが、未来のあなたを救うことになるのです。
引越し前に確認必須!洗濯機置き場の排水口